時事解説

2017年09月12日号

【森友学園】
険しい再建―カギとなる小学校舎売却は見通しが立っておらず、道のりは険しい


●毎日新聞
「毎日新聞」は11日、「森友学園:険しい再建 園児減、保護者は不信」という見出しで次の記事を配信した。
 学校法人「森友学園」を巡る事件は11日、前理事長の籠池泰典(64)と妻諄子(60)の両被告が詐欺罪などで追起訴され、一つの区切りを迎えた。今後は、国側が不当に安く大阪府豊中市の国有地を売却したとする背任容疑での捜査に焦点が移る。舞台となった学園では民事再生手続きが進み、管財人は来月10日までに再生計画案を大阪地裁に提出する。ただ、カギとなる小学校舎の売却は見通しが立っておらず、再生に向けた道のりは険しい。

 籠池被告は今年3月、疑惑が噴出した小学校の開校を断念し、理事長を退任した。後任に就いた長女の町浪(ちなみ)氏(33)は教育勅語(ちょくご)の暗唱などが批判された塚本幼稚園(大阪市淀川区)の運営を見直すと表明し、再建を目指している。

 学園は約31億円の負債を抱えるが、主な収入は幼稚園運営に伴う補助金や保育料などしかない。府によると、園児数は2011年度の275人から年々減り、今年度は約70人まで落ち込んだ。

 管財人が今月1日に地裁に示した再生計画の素案では、債務の返済を猶予し、将来的に園児数を約3倍の220人にする計画。管財人は完成間近の小学校舎と、国が買い戻した土地を一体で売却したい考えだが、国は明確な態度を示しておらず、素案は売却を前提にしていなかった。

 管財人は来月10日までに正式な計画案を提出し、地裁は年内にも債権者集会を開いて計画への賛否を問う。否決されると破産手続きに移行し、園の存続は難しくなる。管財人は「債権者の理解を得られるようにしたい」と話す。

 だが、関係者の視線は厳しい。塚本幼稚園に長男(4)を通わせていた同市北区の神職、大星将臣さん(44)は今月9日付で、退園願を送った。数々の疑惑が発覚し、「安心して通わせられない」と考えたからだ。

 大星さんは籠池夫妻について「だまし取ったお金を何に使っていたのか。素直に話すべきだ」と批判。「幼稚園からも説明や謝罪がいまだにない。傷ついた子どもや保護者のことを考えて運営をしないと、再生計画も夢に終わる」と話した。

 一方、国有地売却を巡る背任容疑で、財務局職員を特定せずに告発した木村真・豊中市議は「告発から半年で、いびつな土地取引だったことがはっきりしてきた。なぜこのような契約が締結され、誰がどういう役割を担ったのか。特捜部は強制捜査に乗り出し、明らかにしてほしい」と話した。【三上健太郎、岡村崇、服部陽】

●鷲見一雄のコメント
「注目したい」


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