時事解説

2017年06月13日号

【前橋労基署】
産業廃棄物処理会社北関東支社次長は過労死=残業160時間、労災認定


●産経ニュース
「産経ニュース」は12日、《「命より大事な仕事ない」 残業月111時間、営業職男性の過労死 前橋労基署が労災認定》という見出しで次の記事を配信した。
最長月111時間の残業で過労死したとして、前橋労働基準監督署が、産業廃棄物処理業者(本社・さいたま市)の営業職男性=当時(52)、群馬県在住=を昨年12月に労災認定していたことが12日、分かった。

 亡くなった坂爪(さかづめ)伸治(しんじ)さんの妻、千恵子さん(52)が厚生労働省内で記者会見し「命より大切な仕事はない。健康で充実して働き続けることのできる会社を目指してほしい」と訴えた。

 坂爪さんは平成14年に入社。前橋市内にある北関東支社で、顧客を獲得するなどの営業職として働いていた。持病などはなく、28年1月、通勤途中に突然倒れて死亡した。死因は急性大動脈解離だった。死亡前の半年間の残業は平均月87時間で、最長で111時間に上ることもあった。

 男性の肩書は「正次長」で管理職でもあったため、残業手当は支払われていなかった。遺族側代理人の川人博弁護士は「管理監督者を労務管理しないというのが多くの職場で発生している。結果として過労死を生んでいる」と指摘した。

 同社は「男性が亡くなったのは事実だが、担当者がいないのでコメントできない」としている。

●時事通信
「時事通信」は12日、「産廃会社次長は過労死=残業160時間、労災認定―前橋労基署」という見出しで次の記事を配信した。
 産業廃棄物処理会社「エコ計画」(さいたま市)の北関東支社次長だった坂爪伸治さん=当時(52)=が急性大動脈解離で死亡し、前橋労働基準監督署が「長時間労働が原因」として労災認定していたことが12日、分かった。

 遺族代理人の川人博弁護士らが、厚生労働省で記者会見し公表した。残業は多い月で160時間に上ったという。

 同弁護士によると、営業職の坂爪さんは昨年1月、通勤途中に倒れ、搬送先で死亡。労基署の調査で、月の残業時間は発症前6カ月平均で最大約90時間に上り、これ以前も月約100~160時間に達した。社用車でほぼ毎日外回りし、「出張の多い業務」も要因になったとし、同12月に労災認定した。

 ただ、坂爪さんは労働基準法上の「管理監督者」とされ、残業代の未払いは認められなかった。しかし管理職手当はなく、遺族側は「名ばかり管理職」だったとして、群馬労働局に審査請求を申し立てた。

 川人弁護士は「管理職の規定を理由に残業代が一切支払われないばかりか、労働時間が管理されず過労死の要因になっている」と指摘。同席した妻の千恵子さんは「会社の利益のために仕事に打ち込んだ代償が過労死。長時間労働を美徳とする慣習を改めてほしい」と訴えた。 

●鷲見一雄のコメント
「周知のように、国が「過労死ライン」としているのは月80時間超。坂爪さんは月80時間超を上回っていた。遺族側代理人の川人博弁護士の指摘、亡くなった坂爪伸治さんの妻、千恵子さん(52)の訴えは肯ける」


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