ニュースとコメント

2017年04月21日号

【大阪地裁】
依頼者の起こした訴訟、弁護士が300万円支払うことで和解=残業代の支払いを求める訴訟放置1年半、「あげく資料を紛失」と告白


●毎日新聞
「毎日新聞」は20日、『<弁護士>訴訟放置1年半「資料を紛失」 300万円で和解』という見出しで次の記事を配信した。
 残業代の支払いを求める訴訟を起こすよう依頼したのに弁護士が1年半にわたって放置し、一部が時効になったとして、60代の夫婦が大阪弁護士会の男性弁護士に約800万円の賠償を求めた訴訟が大阪地裁であり、弁護士が300万円を支払うことで和解していたことが19日、分かった。弁護士は不適切な処理をしたことを認め、夫婦に謝罪した。

 和解は14日付。訴訟記録によると、夫婦は2011年5月から約1年間、関西電力の保養所(神戸市)で支配人として住み込みで働いた。関電の委託業者は残業代を支払わないまま、保養所の閉鎖に伴って雇用契約を中途解約した。

 夫婦は12年7月、業者との交渉を弁護士に依頼。中途解約に伴う補償交渉を優先し、残業代については後で提訴する予定だった。しかし補償交渉がまとまり、夫婦が弁護士に報酬を支払うと、連絡がつかなくなった。

 事務所を通じて催促すると、弁護士は「裁判用の資料を持ち帰り、紛失してしまった」と告白。結局、残業代の請求訴訟を提訴したのは依頼から1年半後の14年1月で、既に一部が時効(2年間)に。残業代735万円のうち300万円しか得られなかったという。【遠藤浩二】

●鷲見一雄のコメント
「とんでもない欠陥弁護士を選び泣かされた依頼人の事案だが、300万円で和解できたのは何よりだ、と思う。

 この事案の弁護士のような弁護士は極めて少ない。今時、滅多にいないという意味だ。選りに選って何でこんな弁護士に依頼したのか、と思うが、日頃弁護士と付き合いのない人の弁護士選びは極めて重要であり、難しいことを認識すべきだ。公になった以上、大阪弁護士会は懲戒処分を検討すべきだ」


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