コラム

2017年06月16日号

【裁判をみる眼】
東京高裁、粉飾協力者に10億円賠償命令=オリンパス、2審も勝訴


●時事通信
「時事通信」は15日、「粉飾協力者に10億円賠償命令=オリンパス、二審も勝訴―東京高裁」という見出しで次の記事を配信した。
 オリンパスの粉飾決算事件で、旧経営陣による粉飾を手助けしたとして、一、二審で実刑判決を受けた元大手証券社員横尾宣政被告(63)=上告中=ら2人に同社が損害賠償を求めた訴訟の控訴審判決で、東京高裁(都築政則裁判長)は15日、2人に総額5億円の賠償を命じた一審東京地裁判決を変更し、請求通り10億円の支払いを命じた。

 粉飾を手助けした報酬として同社が支払った約22億円の賠償責任を認め、一部の支払いを命じた。一方で、一審は同社が刑事裁判で受けた罰金7億円について2人の賠償責任を認めたが、都築裁判長は「刑罰を転嫁するに等しい」と否定した。 

●読売新聞
「読売新聞」は16日付朝刊に「元コンサル社長ら賠償増額 オリンパス事件10億支払い命令 東京高裁」という見出しで次の記事を掲載した。
 光学機器大手オリンパスの粉飾決算事件で、旧経営陣の粉飾を手助けしたなどとして、有罪判決を受けたコンサルティング会社元社長・横尾宣政被告(63)(上告中)ら2人に対し、オリンパスが10億円の損害賠償を求めた訴訟の控訴審で、東京高裁(都築政則裁判長)は15日、5億円の賠償を命じた一審・東京地裁判決を変更し、全額の支払いを命じる判決を言渡した。

 1審での請求額は5億円だったが、判決の中で横尾被告らには7億円超の賠償責任があると認定されたため、オリンパスは控訴審で10億円に増額した。この日の判決は、同社から粉飾に協力した報酬として被告らに支払われた22億円は犯罪収益に該当すると認定。被告らには全額の賠償責任があるとして、同社の請求額通りの支払いを命じた。

 事件を巡り、同社と個人株主が旧経営陣ら18人に計約897億円を同社に支払うよう求めた訴訟で、東京地裁は4月、8人に計590億円の支払いを命じる判決を言渡し、原告と被告の双方が控訴している。

●鷲見一雄の視点
 被告はオリンパスから支払われた22億円が粉飾に協力した報酬、犯罪収益に該当すると認定されては勝算が立たない、と思う。
●鷲見一雄の憎まれ口
 東京高裁(都築政則裁判長)の判決は妥当、と評価する。


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